2023.09.26
コラム子どもの強い歯を作っていくために Part3
こんにちは。山梨県南都留郡富士河口湖町の歯医者、井ビシ歯科医院(いびし)です。
ここ数回にかけて、子どもの歯と口の健康についてお話ししています。
皆さんは、お子さんの口の中や食べ方をどれくらいチェックしていますか?また歯磨きをチェックするだけでなく、しっかり噛めているかも気にしていますでしょうか。
食べ物を噛んで食べるという生きる上で欠かさない基礎を学んでいき、その子の味覚も腸内細菌も決まっていくのも乳幼児期です。この時期に、保護者が子どもの歯とともに、口の健康のために良い食生活をしていき、管理してあげることは、その子の一生の健康を左右することでとても大切です。
歯のコラムをご覧になっていただき、お子さんと一緒に歯の大切さを学んで、一緒になって歯と口の健康づくりに取り組んで、子どもの歯と口を守ってあげてください。
目次(前回まで)
2.フッ素について
目次(今回)
1歳6ヶ月頃から3歳頃までの歯の健康
飲み物には注意を
虫歯になる原因で2歳頃までに多いのが実は飲み物です。それ以降は、おやつによるものが多いとされております。乳酸飲料、スポーツ飲料、ジュースなどを不規則に飲ませていると、子どもは、そのおいしさが忘れられなくなります。その甘みを求めて駄々をこねるので、しょうがなくまた飲ませると言う悪循環に陥ります。
特に哺乳瓶などでダラダラ飲ませていると、そのうち子どもの弱い歯はすぐに溶けてボロボロになってしまい、いよいよ虫歯が本格的にできる時期となってしまいます。食生活のあり方は、虫歯予防の大きなポイントになりますので、虫歯対策を十分にしていきましょう。
虫歯予防の食生活チェック
次のチェックで思い当たる項目が複数ある場合は、虫歯にとって住みやすい環境を与えていることになります。
ぜひ改善してください。
1.水、お茶などよりジュース、ミルクをよく与える。
2.市販のお菓子や清涼飲料水をよく飲ませる。
3.「食べて寝て遊ぶ」規則正しい生活リズムができていない。
4.食べないから嫌いなものだと思い、与えるのをやめてしまう。
5.なるべく柔らかく食べやすくしてあげている。
6.寝る前でもおやつは欲しがるといつでも与える。
7.ファーストフードやレトルト食品をよく食べる。
噛む機能を発達させる
1歳6ヶ月を過ぎて、奥歯(乳臼歯)が生えたら、本格的に噛む動作を鍛える時
期になります。よく噛むと、唾液の量が増えることで、酸が薄められて歯の質
を丈夫にする効果もあるため、強いは作りには欠かせません。
良い歯でよく噛んで食べれば健康につながる
・いろいろな食べ物をよく噛んで美味しく食べられる
硬いもの柔らかいものなど、いろいろな食材を食べることで「コリコリ」「まろやか」「サクサク」「ふんわり」といった食べ物を通した豊富な口の感覚が、子供の脳に刺激を与えます。異物等を認識する勉強にもなります。
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・よく噛める子は、顎の筋肉も発達し、きれいな歯並びになります
きれいな歯並びは歯磨きもしやすいので、虫歯予防にも意味があり、正しい発音にもつながります。
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・よく噛めると食べ物が消化されやすくなる
噛むことで唾液や消化液の分泌を消化させ、消化吸収が良くなり栄養が取れます。また唾液には口の中をきれいにする効果もあり、虫歯予防になります。
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良い循環が病気を寄せ付けない、丈夫な体・健康へつながります。
乳幼児期の食生活 食育
噛みごたえをアップするために
1.やや大きめの食物を与える(前歯で噛みきれるように)
2.歯ごたえのある食品を与える
例、ひじき、しらす干し、野菜スティックなど
3.加熱しすぎて柔らかくしない
食生活のポイント
・ 大人が噛むお手本を見せて一緒に食べる。
・ 口の中に食べ物が入っていたら、すぐに水を飲ませず、流し込みさせない。
・ 時間をとって、ゆっくりと食事を楽しむ。
・ 美味しく食べる。
「噛めない度合い診断」
子どもにこんな様子があったら、「噛めない度合い」が高いといえます。
・前歯で、食べものを噛んでいる。
・食べ物を前からよくこぼす。
・飲み物と一緒に流し込んでいる。
・食べ物を食べるのが早い。
・口の中に食べものをため込みがち。
2個以上当てはまるようでしたら、歯科医院にて相談しましょう。
次回は3歳から6歳頃の歯の健康についてお話しします。
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