2023.09.12
コラム子どもの強い歯を作っていくために Part2
こんにちは。山梨県南都留郡富士河口湖町の歯医者、井ビシ歯科医院(いびし)です。
前回から、子どもの歯と口の健康についてお話ししてます。
皆さんは、お子さんの口の中や食べ方をどれくらいチェックしていますか?
また歯磨きをチェックするだけでなく、しっかり噛めているかも気にしていますでしょうか。
食べ物を噛んで食べるという生きる上で欠かさない基礎を学んでいき、その子の味覚も腸内細菌も決まっていくのも乳幼児期です。この時期に、保護者が子どもの歯とともに、口の健康のために良い食生活をしていき、管理してあげることは、その子の一生の健康を左右することでとても大切です。
歯のコラムをご覧になっていただき、お子さんと一緒に歯の大切さを学んで、一緒になって歯と口の健康づくりに取り組んで、子どもの歯と口を守ってあげてください。
目次(前回)
2.フッ素について
目次(今回)
赤ちゃんから1歳6ヶ月頃の歯の健康
母乳やミルクを飲んで、噛むのための筋肉を発達させる
赤ちゃんは、母乳を吸う時、舌を前から後ろへ波打たせるようにして動かし、口に含んだ乳首を引っ張りたり、広げたりしながら絞り出すようにして吸っていきます。このおっぱいを吸う口の動きは、後の食べ物を噛む動きに通じ、顎の筋肉を発達させ、噛むことの練習になるのです。
哺乳瓶を使用した場合、筋肉をほとんど使わなくても飲めるようなタイプのものだと、顎の筋肉に刺激が与えられず、噛むのが苦手になったり歯並びが悪くなる心配もあります。だからと言って哺乳瓶がダメというわけでなく、ゴム乳首は、なるべく口の筋肉をしっかり使えるものを選びましょう。
母乳や哺乳瓶の虫歯にご用心
母乳を与えるときや食事をあげる時には、手洗い、乳首の周りを清潔にするだけでなく、できれば、お母さんから虫歯菌がうつらないように、お母さんが普段から歯磨きをして口の中をきれいにしましょう。
歯で噛み、食べる基礎作りへ
生後5ヶ月から約1年間で「食物を口に取り込む」「噛んで唾液と混ぜる」「飲み込む」という食べるための一連の機能を学び、発達させていきます。離乳食への移行は、その子の歯の生える時期や口の発達に合わせて進めましょう。
離乳や離乳食、乳幼児期の食生活
離乳の上手な進め方
離乳初期(5ヶ月〜6ヶ月頃)
ドロドロの食物を唇で口の中に取り込むことを覚えます。舌を前から後に使ってごくんと飲み込みます。
(食べさせ方の注意)スプーンを上唇にこすりつけて食べ物を流し込まないように注意し、自分の唇で取らせるような与え方をしましょう。
離乳中期(7ヶ月〜8ヶ月頃)
上下の唇でハサミ取るようにして、口の中に取り込み、柔らかな食物を舌を使って、もぐもぐと押しつぶして飲み込みます。
離乳後期(9ヶ月〜11ヵ月頃)
舌は左右に動くようになり、歯茎で噛める程度の硬さの食べ物をすりつぶして食べます。
(食べさせ方の注意)食べ物が大きいからといって、極端に小さくしてあげたりしないほうがいいです。
離乳完了期(満1歳頃から)
前歯が揃って、その隣の乳側切歯が生えてきます。自由に舌を動かし歯で噛み潰して飲み込みます。
(食べさせ方の注意)口の中への詰め込みすぎや食べこぼしながら、かみちぎることや量などを覚えていきます。こぼす事は当たり前と考え、手づかみ食べを積極的にさせて自力で食べる練習をさせましょう。
味覚を育てる大事な時期
離乳前後から6歳ごろまでは、大人に比べて味覚がとても敏感で、食習慣や味覚は、この時期に形成されます。子供は甘いものが大好きですが、乳幼児期に濃いものや甘いものに慣れてしまうと、味覚が鈍くなり、一生濃い味を好むようになってしまいます。
食材の味を薄味で感じられる鋭い味覚を持つ子にするためにも食事には気をつけてあげましょう。お腹が空き食欲が出るのを待つことも大切です。時間によっては無理に詰め込んだり、早く食べさせようとするのは避けましょう。
離乳食の注意事項
・甘味・塩味に慣れさせない
赤ちゃんは甘い味が大好きです。でも「甘くすれば喜ぶから」は絶対にダメです。また塩味もなれると修正が困難になり、偏食や虫歯を誘う原因になります
・お菓子をなるべく与えない
早くからお菓子に慣れると大変です。特に時間を決めず、不規則なおやつは、虫歯のリスクが上がります。キャラメル、チョコ、ジュース、スポーツ飲料なども注意が必要です。
・食後は水を飲ませる
食べ物のカスを口の中に残さないためには、食後は水を飲ませます。
・食器は調理に合わせて
調理に合わせて食器やコップなどを選んであげます。
山梨県富士河口湖町の総合歯科医院
厚生労働省認定・かかりつけ歯科医機能強化型診療所
矯正歯科 インプラント治療