2023.05.15
コラム歯ブラシについて
こんにちは。山梨県南都留郡富士河口湖町の歯医者、井ビシ歯科医院(いびし)です。
今回は歯ブラシについてお話ししていきます。
目次
正しいブラッシング
毎日、何分もかけて歯みがきをしているのに虫歯になってしまう人がいます。その原因は、歯についた歯垢をしっかりと取り除けていないからかもしれません。
それぞれの歯の場所・形に合わせて正しくブラッシングをし、虫歯や歯周病を予防し、健康で美しい歯を保ちましょう。
ブラッシング、いろいろ
虫歯や歯周病の大きな原因は、みがき残しの歯垢です。
歯はそれぞれの生えている場所、形などによって、歯垢がたまりやすいところが異なります。それぞれの歯に合わせたブラッシング方法があります。
例えば「フォーンズ法」は歯の表面を、くるくると円を描くようにみがきます。「バス法」は歯周病や歯肉炎を防ぐのに適していますし、「スクラッピング法」は歯と歯、歯と歯ぐきの間の歯垢をおとすのにピッタリです。
では、それぞれのみがき方を詳しく見てみましょう。今回は代表的な3つのブラッシング方法についてご紹介していきます。
歯みがきの基本
ブラッシング方法の前に、歯みがきの基本を3つご紹介します。
①毛先を歯の面に当てる
歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきのさかいめ、歯と歯の間に当てます。
②軽い力で動かす
歯ブラシの毛先が広がらない程度が目安です。
③小刻みに動かす
5~10mm幅になるように動がします。
フォーンズ法:歯の表面をみがく
歯の表面をみがくのに適した「フォーンズ法」は、マッサージ効果も期待でき、広い面をきれいにするのが得意です。
軽く噛み合わせ、歯肉をむきだしにし、歯ブラシの先端を歯肉に当てます。歯の面に直角に、円を描くように動かします。
歯磨き剤はつけずに、ブラシは毛列3~4列の、やや軟らかい毛のものが良いでしょう。
誰でも無理なく簡単にできるので、子どもの歯みがきにもよい方法です。
歯肉炎の予防にも効果があります。
ポイント
歯の面に、直角に円を描くように動かします。
歯を軽くかみ合わせ、歯肉をむきだし、歯ブラシの先端を歯肉に当てます。
バス法 :歯周ポケットを狙い撃ち!
歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)には歯垢や歯石がたまりやすく、細菌の巣になり、歯周病・歯肉炎の原因となります。
「バス法」は少々難しい磨き方ですが歯肉マッサージ効果もあり、歯周病予防にはオススメです。
歯のつけ根に45度の角度でプラシをあて小刻みに振動させてみがきます。
歯プラシを強く握り締めて動かすと、歯ぐきを痛めてしまいますので、指3本ほどで軽く握り締めて上下左右に動かすと良いでしょう。
歯プラシを選ぶときは、柔らかめの毛のものがよいでしょう。
ポイント
歯と歯ぐきの境目に、約45度の角度で歯ブラシの毛先を入れ、上下左右に細かく歯ブラシを動かします。
効果がなくならないように、毛先が歯と歯ぐきの境目から離れないようにしましょう。
スクラッピング法 :1本1本、小刻みに!
スクラッピング法(スクラビング法)は、ブラシの先端を歯に直角にあて、小刻みに振動させるみがき方です。大きく動かすと毛先が寝てしまいますので、毛先を立て、軽い力で細かく動かすようにみがきます。
歯肉マッサージ効果もありますが、毛先を使って磨くので、あまり硬い毛の歯ブラシを使うと歯肉を傷めてしまう恐れがあります。
歯みがき剤は使わないか、米粒大くらいの少量でみがくのがオススメです。
ポイント
カを入れすぎないように、軽い力でみがきます。
奥歯の裏側やかみ合せの面も毛先を直角にあててみがきましょう。
歯ブラシの選び方のコツ
歯ブラシ売り場にはたくさんの種類の歯ブラシが並び、どれを選んでよいか迷ってしまうかもしれません。選び方のコツを知り、自分に適した歯ブラシでしっかりと歯をみがくことが大切です。
毛の硬さ
歯ブラシの毛の硬さには「かため」「ふつう」「やわらかめ」の3種類があります(メーカーによっては別の呼び方があります)。
毛先の硬いものは、歯の表面から汚れを落とすのに向いています。
毛先のやわらかいものは、歯の表面の汚れを落とすのには向いていませんが、歯ぐきのマッサージをするようなみがき方や、歯と歯ぐきの汚れを、歯ぐきに優しく落とすのに向いています。
汚れを落としたい歯に合わせて歯ブラシを選びましょう。異なる硬さの歯ブラシを使い分けるのもオススメです。
ヘッドの大きさ
各メーカーからさまざまな種類のものが登場しています。
幅広のものは歯の表面を磨くのに効果的ですし、小さめなものは奥歯や細かいところまでよく届きます。
ほかにも種類がいろいろあります。
・角度をつけて、奥歯に届くようにしているヘッドもあります。奥歯以外をみがくときには、少しみがきにくいことも。
・山切りカットタイプは、歯と歯の間をみがくときに便利です。
・ 毛先が極細のものは、歯周ポケットの汚れをとるのによいです。
歯ブラシの寿命(買い替え時期)は?
歯ブラシは1~2ヶ月に1回を目安に取り替えましょう。
強くみがき過ぎている人や1日に何度もみがいてる人は、歯ブラシが傷むのがもう少し早いかもしれません。
毛先が開いてしまった歯ブラシは早目に取り替えてください。
毛先が広がり、歯ブラシの後ろから見て、毛先が横からはみ出て見えるようであれば買い替え時です。
山梨県富士河口湖町の総合歯科医院
厚生労働省認定・かかりつけ歯科医機能強化型診療所
矯正歯科 インプラント治療