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2023.03.13

コラム

「歯ぎしり」について Part 2

こんにちは。山梨県富士河口湖町の歯医者、井ビシ歯科医院です。

本日は先週に続いて「歯ぎしり」について、お話致します。

前回のコラム:「歯ぎしり」について Part 1はこちら

目次

1. 歯ぎしりとは? 前回コラム

2. 歯ぎしりの種類 前回コラム

3. 歯ぎしりの原因 前回コラム

4. 歯ぎしりの弊害・影響

5. 歯ぎしりの治療

4. 歯ぎしりの弊害・影響

歯ぎしりによる弊害は、うるさくて眠れないなどの騒音に関するものが多く、本人だけでなく、隣で寝ている人にも不快感を与えます。

歯ぎしりによって大きな圧力が歯にかかり、歯がすり減ったり、あごの関節の痛み、口が開けづらい、冷たいものがしみる知覚過敏などの障害がでてきます。知覚過敏については別のブログにて詳しくお話しします。

また、歯ぎしりがひどい場合、体全体にも影響を及ぼします。

歯ぎしりは睡眠の妨げになるばかりではなく、歯や歯ぐきにも影響を与えています。歯ぎしりにより歯にかかる圧カは、ものを噛んでいる時の数倍から数+倍にもなると言われているのです。

具体的には、下記の影響があると考えられます。

① あごへの影響

顎関節症が起こる(口が開きにくくなる/あごを動かすと音がしたり痛んだりする病気)

前々回コラム「顎関節症について」をご参照ください。

② 歯への影響

歯がすり減る・折れる歯がしみる、噛むと痛む、外骨腫(歯の周りの骨が突出する病気)が起こる、歯肉炎、歯周病を進行させる。

③ 全身への影響

顔面痛、頭痛、肩こり、腰痛、耳鳴りがする、熟睡できない、自律神経失調症による、体の諸症状への影響、ムチウチ症状、イライラや倦怠感

精神から歯ぎしりを防止

歯ぎしりの原因の大部分は、ストレスからなるといわれていると先ほど触れましたが、ならば、ストレスの原因の1つである精神から改善していけば良いでしょう。かなりの努力と期間を必要としますが、道具もお金もかからない方法ではあります。さほど気になっていない方や、ひどい歯ぎしりではない方には良いかもしれません。

方法としては、これが良いというものはありませんが、潜在意識の中に「歯ぎしりをしない。」「してはいけない。」ということをとどめておくと、意外と効果があります。但し、意識し過ぎるのは禁物です。負担にならないように軽い気持ちで取り組みましょう。寝る時は、できるだけリラックスするのが一番です。

5. 歯ぎしりの治療

治療には大きく分けると対症療法、噛みあわせ治療、矯正治療などがあります。

① 対処療法

マウスピースやプレートなど防止装置を使用し歯の磨耗、睡眠中の騒音を防止

します。

井ビシ歯科医院 マウスピース写真

装置を入れてあごや歯などに加わる圧力を和らげます。

② 噛み合わせ治療

虫歯の治療や噛みあわせ、すり減った歯を元に戻すことで防止効果を得ます。

合っていない金属冠の交換や噛み合わせを正しくさせ治療します。

③ 矯正治療

防止装置の使用とトレーニングにより歯ぎしりを綺正する方法です。

※矯正治療や噛み合わせ治療の一部では保険は適用されません。

マウスピースで防止

歯ぎしりの治療はまず、原因となる問題を取り除くことが大切です。

歯ぎしりを止めることは難しいですが、それ以外の弊害・影響を悪化させないためにもマウスピースが有効です。

但し、マウスピースは歯ぎしりを防止しているに過ぎませんので、噛み合わせの治療なども併せて行うと良いでしょう。

*市販されているマウスピースで試してみるのも良いですが、大きな効果を好むのであれば、歯科医院でマウスピースを作ってもらう方が良いでしょう。

※注意

マウスピースをしたからといって、歯ぎしりが治るというわけではありません。歯ぎしりの治療は、歯科医によって考え方が色々あり、これが歯ぎしりの治療法であるという決まったものはないのが現状です。症状を把握し、自分にあった治療法を決めましょう。

参考文献;
Occlusal splints for treating sleep bruxism (tooth grinding).
Macedo CR,.Cochrane Database Syst Rev. 2007 Oct 17; 2007(4):CD005514. 

Treatments of sleep bruxism in children: A systematic review and meta-analysis.
Ierardo G, 2021 Jan;39(1):58-64.

Association between sleep bruxism and stress symptoms in adults: A systematic review and meta-analysis.
Polmann H,
J Oral Rehabil. 2021 May;48(5):621-631
著者写真

この記事を書いた人

井ビシ歯科医院

井出 太一

日本歯科大学生命歯学部を卒業、現在は井ビシ歯科医院に務める。

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