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2023.06.26

コラム

インプラント治療の疑問|誰でもインプラントできるの?

こんにちは。山梨県南都留郡富士河口湖町の歯医者、井ビシ歯科医院(いびし)です。
前回から、定期的にこのコラムにて以下のようなインプラント治療に疑問ついてお話ししております。

「こんなお悩みはありませんか?」
・ インプラントってなに?
・ いくらくらいかかるの?
・ 誰でも受けられる治療なの?
・ 痛くないの?
・ 体・骨に入れ込むものなので不安がある
・ 入れ歯が痛い 入れ歯に悩んでいる
・ 歯が抜けて困っている
・ 食事が上手く噛めずに困る
・ 他の歯医者さんで抜歯を勧められた
・ 他の歯医者さんで難しい症例なので断られてしまった
インプラントをしたいけども、どこで治療を受ければいいのか?どの歯医者さんでも対応しているのか?などの疑問が出てくるかと思います。

大切なご自身の歯をつくっていく治療だからこそ、安心・安全に治療を受けるためには、経験・実績があり、また最先端の設備、リスクや費用をしっかりと説明いただける歯科医院でのインプラント治療をお勧めします。

当院でも、インプラント専門医が治療を担当しているため、なるべく詳しく、わかりやすい説明、“早く”“痛みのない”“長持ちする”インプラント治療ができるよう心がけております。

相談を受けたからと言って、治療を受けなければいけないわけではありません。
患者さんのインプラント治療についても疑問にお答えします。

前回のコラム:「インプラント治療の疑問」はこちら

目次

1.インプラントは誰でも受けられる治療なの?

2.治療が可能なご年齢について

3.顎の骨が薄い(少ない)場合

4.全身疾患・既往歴・服薬中について

5.妊娠している場合

インプラントは誰でも受けられる治療なの?

インプラント イメージ

インプラント治療は、昔に比べて珍しい治療ではなくなってきました。処置をされる歯科医院も増え、都内などでも、○○円〜インプラント!などの広告もよく目にされるかと思います。

インプラント治療は基本的には保険がきかない、保険外治療(自費治療)です。よって決して安いわけでなく、本数によってはより高額な治療になります。
ただ、治療後の快適さ、審美性などを考慮すると、その価値をご理解いただき、決して高すぎる治療というわけでないのです。

・ 入れ歯では上手く、楽しく食事ができない
・ 自分の健康的な隣の歯を削りたくない
・ 取り外しの入れ歯の管理・手入れが面倒だし煩わしい
このようなご希望からインプラント治療について調べられ、多少高額でも、自分の歯を同じように噛めるインプラントを受けたいと考えられる方もだんだんと増えてきております。しかし、インプラント治療はむし歯や歯周病などの一般的な歯科治療とは大きく異なり、人によってはできないケースもあるのが事実です。治療費を払えば誰でもできるという治療ではないのです。

ご自身の年齢、状態によってインプラント治療が難しい場合もあります。
今回は、そのようにインプラント治療が困難な方のケースについてご説明していきます。

治療が可能なご年齢について

女性 一生

未成年などの年齢が低い場合は、インプラント治療ができません。
その理由は、インプラント治療は歯を支える顎の骨(上顎骨・下顎骨)にネジを埋め込む治療になるため、顎骨が成長段階である未成年のうちに治療を行うと治療途中や治療後に顎の骨が成長し、インプラントに不具合が起きたり、補綴部と歯の間に隙間が生じたりなどの不具合が起こります。
骨の成長には個人差(特に男女で)はありますが、基本的には16歳−18歳未満ではインプラント治療を行うことはできません。

逆に高齢だからといって治療ができないことはございませんが、既往歴、全身状態を十分に精査した上、安全に処置ができるか判断していきます。

顎の骨が薄い(少ない)場合

顎の骨 薄い

インプラントは、歯茎の下の歯槽骨・顎骨(上顎骨・下顎骨)にネジを埋め込む治療です。
そのネジ(人工歯根)も、十分な骨がなければ、埋め込みことができなかったり、埋め込んでも、負荷がかかると取れてしまったりなどのリスクが生じます。

そのために歯槽骨・顎骨(上顎骨・下顎骨)に十分な骨の厚み・高さがあるのか、術前に、正確な診断を行うことが必須となります。

もし歯槽骨・顎骨(上顎骨・下顎骨)が少ない、ない状態でも、骨再生療法や骨の厚みを補う「サイナスリフト」や「ソケットリフト」などの治療法があります。これらの治療を対応している歯科医院は、骨がない、薄い状態でもインプラントができる可能性があります。

当院でも、口腔外科、インプラントの専門が所属しているため、様々な症例に対応しております。

全身疾患・既往歴・服薬中について

服薬

重度の糖尿病や腎臓疾患(血液透析)、抗がん剤やステロイドの投与・服薬中の方はインプラント治療を避けるべきです。
状態はそれぞれですが、免疫が下がっている状態での歯科の治療は、必須の治療だけを行い、命のための医科での治療が最優先です。

インプラント治療に関わらず、ご自身の治療歴・お薬手帳を正確に歯科医師にお伝えいただき、歯科医院での処置を決めていくことが重要です。かかりつけ医と相談し、歯科治療(インプラント治療も含め)について様々な治療法を検討しましょう。

妊娠している場合

妊婦

インプラント治療ができないわけではありませんが、妊娠されていることがわかっている場合、特にインプラント治療の埋入手術においては、麻酔やレントゲン、術前術後の投薬が必要なため、母体の安全を考慮すると、望ましい時期ではありません。歯科治療が比較的安全に行えるとされる妊娠中期であっても、インプラント治療は避けるべき処置となります。

妊娠中は身体面のご負担だけでなく、精神的にも安定することが難しいこともあります。お腹の赤ちゃんの万が一のことがあってはいけませんので、出産後の体調が落ち着いてからの治療をお勧めします。(その間は歯がないことへの不都合が生じる懸念もありますので、入れ歯などの対応となります)

今回は、特に注意が必要な代表的なケースについてお話ししました。
もちろんこれ以外にも、それぞれで治療が困難な場合もありますので、個別にご相談ください。

前回のコラム:「インプラント治療の疑問」はこちら

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この記事を書いた人

井ビシ歯科医院

井出 太一

日本歯科大学生命歯学部を卒業、現在は井ビシ歯科医院に務める。

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